開発の経緯
ガントリークレーンを伴うコンテナバースにおいて、送電ケーブルが通るダクト角部には、ケーブル保護を目的とした縁金物が設置されています。
岸壁整備時に、対象範囲に鋼製が設置された現場では、経年劣化により腐食を起こしているケースが多く、ケーブルの摩耗や損傷が懸念されています。コンテナバース施設は恒常的に荷役作業を行うため、荷役を止めることが難しく、現状のまま腐食した縁金物が設置されている現場が多くあります。
このような現場で荷役作業への影響を最小限に抑えて施工可能なカブセレールタイプを開発しました。
特長と効果について
- “カブセ”て固定、抜群の施工性!
既設縁金物の撤去後、ハツリなしで本体を角部に被せて固定する優れた施工性により、工期短縮・早期供用に貢献します。 - 引っ掛かりやつまづきに配慮したテーパー形状!
天場面・側面の先端部分を傾斜にすることで、ケーブルの引っ掛かりや作業者の足のつまづきに配慮しています。 - 反り・縮みなしの高品質な出来形!
精度の高い押出成形で、2.0mの長尺品でも反りや歪みがありません。 - 長期間メンテナンスフリー!
耐海水性・耐腐食性に優れたアルミ合金で長期に渡り、品質を維持できます。
注意事項
- この製品は、既設のコンクリートにスクリューアンカーで固定を行います。
(既設コンクリートの強度が維持されている箇所へ設置を行うことを前提としています。)
製品の規格について
標準寸法は、下記の4タイプとなります。
異なる寸法が必要な場合は、切断加工による対応が可能です。
施工について
天端面からの施工が可能です。
① 既設コーナー材を撤去後、計画位置に本体をセットし
固定位置に合わせ、位置出しを行ってください。
② φ10×85㎜の寸法で削孔してください。
※ スクリューアンカーを使用するため、必ずアンカーと
同径の10㎜にて削孔してください。
③ 孔内を入念に清掃し、平径15㎜のインパクトレンチで
本体を固定してください。
※ アンカーが空回りする場合は、接着系アンカーを必ず使用し
本体を固定してください。
施工歩掛りについて
カブセレールタイプは、土木施工単価の“縁金物取付【手間のみ】二次製品”では実際の施工手間にそぐわない場合があるため独自の歩掛りを設定しています。
※当社の実績に基づいた施工歩掛りになります。
※左記歩掛りに亜熱帯割増の補正は行っておりません。
設置にあたって
既設のケーブルダクト部の状況により、カブセレールタイプの取付が困難な場合があります。
下記の状況で設置をご検討の際は弊社までお問合せください。
●レール中央部の幅が狭い場合
中央部の幅が150㎜以下の場合、製品が納まりません。
●既設保護材が一体型で成形されている場合
保護材の撤去や溶断が困難なため、リニューアルを必要とする場合は
大掛かりな工事になると想定されます。
品質について
製品についての塗装工程や品質管理についてまとめておりますのでご参照ください。
※カブセレールタイプについては、塗装品は製作しておりません。
施工事例
現場名:東京都 東京港 青海ふ頭
発注者名:東京港埠頭株式会社
工事名:令和5年度外貿埠頭岸壁補修工事
設置数量:200.0m
図面データについて
製品のデータが必要な場合は弊社までお問い合わせをお願いいたします。
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